ピストルが欲しいと思った。
アンタから貰った黒いピストル。ここからじゃ届かない。
こうして抱き合うその瞬間、頭に一発食らわせて終わり。
何をされたかも、自分がどうなるのかも解らず死んでいく様が見たい。

お似合いだ、そして本望だろう?


(人が死ぬ光景なんか見慣れたけど、俺が見たいのはアンタの死に様だ)


まだ日は出ている。しかしそんなことは問題ではない。
優しい動作に流されながら思うのはこの人の死に顔。
それを充分眺めたら、覆い被さって自分の頭にもピストルを向けよう。

(そうしてやるのもまた一興)

思わず薄ら笑いした俺に首を傾げるアンタが今、心底愛しいよ。


何考えてる、とまた引き寄せられて、何も、と答えてやる。
それに嗤って、その話はそこで終わった。




大きな手が体を這い始めた頃、ふいにさっき終わらせたはずの話が頭をよぎった。

ピストルが欲しい。そして、この頭をブチ抜きたい。

あまりにも狂気じみた妄想。でもまだ自分は正常だ、とも思う。(多分。いや、おそらく)



「土方さん、アイしてます」



囁く。溺れる。何も考えられなくなる。
ピストルに手は届かない。


(実はそれこそが夢で、)
(今、自分の手にはもしかしたらピストルが握られてるかもしれない)
(それをこの人の頭に突きつけて)
(引き金、を)

引いた。





これは夢だったか?それとも現実だったか?

とりあえず自分の頭にも同じことをしてから考えることにした。




デイ・ドリーム