ただ行きたかった。

“ここではない場所”、へ。


「何処へ行きたいと言うのだ?贅沢者め」
「どこでもいいよ、贅沢で結構。でも、遠いところがいい」

少し顔を顰めたのは見なかったフリ。

本当に何処でもよかった。それこそ地の果てだろうが地獄だろうが。
一瞬でも二人きりになれる場所なら何処でも、よかった。


「永遠に傍に居てなんて言わない」
「それは賢明なことだな」
「でもアンタの食事のために利用されてるだけなんてまっぴら」
「ほう」
「だから」


「私を何処かに連れてって」




ふたりぼっち