お散歩していたランボさんと、同じく散歩していた髑髏さん。
なにやら偶然道端で出会ったようです。
(この間の争奪戦でボスが抱えてた子…)
そう思った髑髏さんは、とりあえず目が合ったままじっと動かないこの状況を何とかしようと思い切って声をかけました。
「こ、こんにちは…」
声をかけると、子供はみるみるうちに目を輝かせ元気一杯に自己紹介を始めました。
「ガハハハハ!おれっちはランボ!イタリアから来たボヴィーノファミリーのヒットマンだよ!大好物はあめ玉とブドウだもんね!」
一通り自己紹介が終わって満足したらしい「ランボ」と名乗った子供は、「お前の名前は?」と少女をじっと見上げました。
少女は慌てて、小さく「クローム、髑髏…」と自己紹介すると、子供は満足げに大声で歌を歌い始めました。
自作であろうその歌は時々リズムの狂うことはありましたが、髑髏さんは内心微笑ましく思いながらその様子を眺めていました。
ふと、髑髏さんは子供の『大好物』を思い出し、そっとポケットに手を伸ばしました。
(確か、昨日…)
(あった)
ポケットの中に1つだけ入っていたブドウ味の飴。
先日彼女の仲間が「ゲーセンで取ったから、やる」とぶっきらぼうに投げ渡したうちのひとつです。
「あの…」
小さく、子供の邪魔をしない程度の音量で呼びかけると、歌うのを止めて不思議そうに少女を見上げました。
「一緒に歌う?これねー、ランボさんがさっき作った歌なんだよ!」と楽しげに言う姿に小さく微笑み、そっと手の中のあめ玉を渡しました。
「ブドウと飴、好きなんだよね?だから、あげる」
少女から飴を受け取ると、子供は両手を上げて大喜びしました。
「ブ・ド・ウ♪ブ・ド・ウ♪ガハハハハ!ランボさんブドウのあめ玉貰っちゃったもんねー!」
はしゃいで喜ぶ子供に、髑髏さんはよかった、と胸をなでおろしました。
それじゃあ…と仲間の所へ帰ろうと足を反対方向へ向けた少女に、ランボさんはあめ玉を口に含みながら言いました。
「ありがとうどくろ!お前いい奴だな!ランボさんの友達にしてあげる!」
『友達』。
そう言われた少女はとても驚きましたが、言葉のくすぐったさに思わず笑みがこぼれました。
「じゃあねー!」
そう元気よく手を振って走り出した小さな『友達』に、髑髏さんも手を振り返しました。
***
5歳のランボさんと髑髏さんの友情話。
餌付けするクロームを妄想して思わず悶えたので(笑)